Legend : Ford Bronco
フォード・ブロンコとパーネリ・ジョーンズ

▲フォード・ブロンコ“ビッグ・オリー”を走らせるパーネリ・ジョーンズ。彼は1971年、1972年と2年連続でMEXICAN 1000を制した。(PHOTO:FORD)
パーネリ・ジョーンズ(Parnelli Jones)は、アメリカの伝説的なレーシングドライバーにひとりだ。
1963年にフロントエンジンのオフナハウザー・ロードスターを駆り、インディ500で優勝。この勝利はフロントエンジン車による最後のインディ500制覇として歴史に名を刻んだ。その攻撃的かつ大胆なドライビングスタイルは多くのファンを魅了し、引退後もチームオーナーとしてレース界に貢献するなど、まさにアメリカのモータースポーツシーンにおける伝説的なドライバーのひとりである。
彼はオフロードレースでも目覚ましい成績を残している。BAJA 1000においても、1971年、19721年の2度にわたって優勝を飾っているのだ。この時ステアリングを握っていたのが、ディック・ラッセルが設計し、ビル・ストロッペが製作した「ビッグ・オリー(Big Oly)」と名付けられたフォード・ブロンコである。
パーネリ・ジョーンズが初めてバハ・カリフォルニアでのレースを経験したのは1967年だ。この最初のレースで彼はブロンコのフロントエンドを破損させてしまい、過酷な環境に適したレース専用車両の製作を提案、こうして、1970年に「ビッグ・オリー」が完成した。
この車両はジョーンズの激しいドライビングスタイルに耐えられるよう設計されており、チューブラーフレームにファイバーグラス製のボディを架装した純競技用車両だった。車両の名前は最終的にスポンサーのオリンピア・ビール(Olympia Beer)にちなんだものとなっている。
特徴的なのはひと目でわかる調整可能なアルミ製の大型ウィングだろう。これは高速走行時の安定性を向上させる役割を果たしており、キャビン内からレバー操作により自由に角度を調整しながら走ることができた。
エンジンには351cu.in.のウィンザーV8を搭載し、これにC4トランスミッションを組み合わせた(後年により強力なC6に変更されている)。
また、サスペンションにはフロントにツインIビーム、リアには4リンクが採用され、当時の技術水準を超える快適性と耐久性を実現している。こうして完成した「ビッグ・オリー」は、BAJA 1000での成功を受け、その後現在のSCOREトロフィートラックの基礎となるなど、数多くの後続車両に影響を与えている。同時にジョーンズの名声もまた、オフロードレーシング史に燦然と輝くものとなった。※次のページに続く







