セマショー 2024(SEMA SHOW 2024)|ブレイズン・シボレー・シェベル

「Blazin’ Rodz Classics」は、カリフォルニアに拠点を設けるカスタムビルダーだ。2024年のセマショーでは、「Doughboy」と名付けられた1970年型シボレー・シェベルを発表。ドラッグレーシングカーの圧倒的なパワー、GTカップカーのエレガントなスタイル、そして現代的なスポーツカーとしてのラグジュアリーで快適な装備を備えた特別なカスタムカーを会場にディスプレイした。

このクルマはドラッグレーサーの圧倒的なパワーと、GTカップカーのエレガントなスタイル、そして現代的なスポーツカーのラグジュアリー性を兼ね備えた特別なカスタムカーだ。

すべての部品がカスタムメイドまたは大幅に改造されており、3Dスキャンや3Dプリントなど最新技術を駆使して製作されている。

通常3〜5年を要するプロジェクトをわずか1年で完成させた点も、この車両の特筆すべき特徴といえるだろう。

エンジンベイにはBlazin’ Rodzが設計・製造したツインターボ540キュービックインチのBrodixビッグブロックエンジンが搭載されており、ACE Racing Enginesの手によりチューニングが進められ、その最大出力はなんと2,800馬力以上(!)を発揮する。

このエンジンには、カスタムビレットインテークをはじめ、バルブカバーや7075-T6ビレットアルミ製フロントモータープレートなど、多くの特注ビレットパーツが組み込まれている。

燃料供給と冷却システムは高度に統合され、エンジンは元の位置から15インチ後退させたフロントミドシップだ。

シャシーにはArt Morrison Enterprises製のものが採用され、コルベットC7の独立懸架システムをベースに大幅に改造が施されている。

フルシーケンシャル6速トランスミッション、Wilwood製のSX6R 24ゴールド仕上げのブレーキキャリパーなどドライブトレーンにも抜かりはない。

ホイールはKompression Wheelsの特注3ピースで、前輪が20×13インチ、後輪が20×15インチ。

車体はスチール製ワイドボディとなっており、デザインはJustin Welchによって手掛けられている。

クラシックなシェベルのボディラインを保ちながら、GTカップカーのエアロダイナミクスを取り入れた現代的なスタイルに仕上がっており、3Dプリントで製作されたフロントバンパーには冷却用ダクトが統合され、リアディフューザーにはエアロモーティブ製のデュアルポンプ燃料タンクも内蔵されている。

リアトランクにはカーボンファイバーを用い、30度の角度で配置されたカメラがサイドミラーの役割を果たすといった先端技術も組み込まれている。

インテリアも先進的だ。CAD設計のロールケージやBMW G80 M3のカーボンファイバーシートを装備。

ステアリングホイールにはパドルシフトの他、サスペンションのリフトなどのドライビングコントロールが一体化され、直感的で快適な操作が可能になっている。

空調システムはRestomod Air HVACを採用し、こちらも快適な室内空間が提供されている。

「Doughboy」には最新のMotec M150エンジンマネージメントシステムを搭載し、トラクションコントロールも備えている。

さらにLifeline 360の消火システムも装備されているため、安全性にも配慮されている。

外装はポルシェのナイトブルーメタリックで塗装され、非常に美しい仕上がりとなっている。

「Doughboy」はクラシックな1970年製シェベルの魅力を残しつつも、ドラッグレース、GTカップ、スポーツカーの要素を融合した究極のカスタムカーだ。

その大胆なデザインと革新的な技術は、クラシックとモダンの最高の融合を体現し、カスタムカーの新たな基準を打ち立てているといえるだろう。

【セマショー2024記事一覧】
https://calog.net/archives/tag/sema-show-2024

TEXT|Kazutoshi AKimoto 秋元一利


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