1000個ものLEDを使い車内に満天の星を再現したロールスロイス

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

ロールスロイス・シルバークラウドは1955〜1966年に製造された。シルバークラウドIIは1959年にオールアルミ製V型8気筒エンジンを搭載するなど、マイナーチェンジを受けたことからモデル名に「II」という数字が加えられたものだ。リングブラザーズが2023年のセマショーで発表した3台目のプロジェクトカーは、そのシルバークラウドIIをベースに3400時間もの作業を経て完成された“パラマウント”である。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲ボディカラーはBASF グラスリットのホワイトアズフラフペイントで仕上げ。

オリジナルに忠実なボディを再現

ボディはリングブラザースの作品としては珍しく、大胆なメタルワークよりもオリジナルを忠実に修復されたもので、BASF製の塗料を使用して仕上げられている。

エクステリアからは、このクルマがリングブラザーズの作品であることを想像するのは難しい。丁寧にレストアされたシルバークラウドIIであると、誰もがそう思うだろう。

唯一、トランク部に加えられた「R」のエンブレムがリングブラザーズの作品であるという証になっている。

エンジンはオリジナルの185馬力6.2L V8から、640馬力を発するGM 製LT4・スーパーチャージャー付き6.2L V8へと換装。

トランスミッションはイリノイ州ローレンスビルを拠点とするパフォーマンストランスミッションのスペシャリスト、ボウラー(BOWLER)が手を入れた10速A/Tを経由して、カーボンファイバー製ドライブシャフトへと伝達。さらにストレンジエンジニアリング製フォード9インチ・リアエンドからファルケン製タイヤへと伝えられる。

インテリアはシーン・スミス・デザインによるもので、特大のステアリングホイールにダコタ・デジテル製の華やかなメーター類を中心とし、ビビットなレッドカラーのレザーシートとピクニックテーブルが備わっている。空調関係もヴィンテージ・エアー製に変更済みだ。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲エンジンはGM製LT4クレートモーターに換装され640馬力を発する。

見上げると星空が輝いている美しいインテリア

驚くのはヘッドライナー。なんと1000 個もの LED を備えており、車内から見上げるとまるで星空のようにきらめいているのだ。

リアアームレストにはドン・フリオ・テキーラの小瓶が2本隠されており、後席に座ったオーナーはテキーラを嗜みながら夜空の下を滑走するシルバークラウドIIのラグジュアリーな空間をたっぷりと堪能できるというわけである。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲1000個ものLEDで表現された満天の星。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲センターアームレストにはテキーラの小瓶が隠されている。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲ホイールは18インチの EVODインダストリーズ製で、ブレーキはベア製の6ポッド。

SEMA 2023 RINGBROTHERS|セマショー2023 リングブラザース

▲レザーとカーペットが敷かれたトランク。往年のイギリス紳士のように、ハムサンドイッチとコーヒーを持って、ピクニックをするのにも最適な一台だ。

SPECIFICATIONS
BOOTH RINGBROTHERS
MODEL 1961 ROLLS-ROYCE SILVER CLOUD “PARAMOUNT”
ENGINE GM LT4 V8 CRATE ENGINE
DESIGN JIM AND MIKE RING
PRODUCTION RINGBROTHERS

【出展車両などの詳細は以下のセマショー2023リンク集を参照ください】
https://calog.net/archives/tag/2023-sema-show

ABOUT SEMA SHOW|「セマショー」とは
「セマショー」は米国自動車用品工業会(Specialty Equipment Market Association=SEMA)が主催する世界最大級のアフターパーツトレードショー。毎年11月の第一週にラスベガスコンベンションセンター(LVCC)で開催されている。会場は屋内床面積だけでも約5.5万坪。幕張メッセ(約2.2万坪)の倍以上もある巨大なイベントである。

※本記事は出版物(本誌)よりも先に、Cal Online(https://calog.net)にてオンライン版の記事を先行公開した「デジタルファーストアーティクル」にて制作されたものです。

CONTACT|SEMA
WEB|https://www.semashow.com/
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.55

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