430馬力を発するモンスタートラック|ICON スリフトマスタートラック

カリフォルニア州に拠点を構える「ICON(アイコン)」は、カスタムメイドのスペシャルモデルを生産するカスタムビルダーだ。カリフォルニア州チャトワースにある、8万スクエアフィート(約2248坪)という巨大なファクトリーで生産される同社の車両はヴィンテージカーなど多彩なモデルをベースにしているだけでなく、エレクトリックモーターを搭載したパティーナスタイルのカスタムモデルなど、注目の車両がラインナップしている。美しいボディの下にはもちろん野獣のようなパフォーマンスも秘めている。

足まわりは、標準がダブルウイッシュボーン式IFSと4リンク・リアサスペンションの組み合わせ。オプションでマルチリンクのIRSを組み合わせることも可能だ。

シボレー・スリフトマスター(Chevrolet Thriftmaster)は、3100シリーズ・トラックを基に当時GMのデザイン部門を率いていたハーリー・アール(Harley Earl)の指揮により、よりエレガントなスタイルに仕立て直されたモデルだ。

俗に“三角窓”と呼ばれる通気窓を廃した上、1954年にはフロントウインドウをワンピース化するなど、現代的なディテールをいち早く導入した美しいコマーシャルトラックであった。

インテリアはダコタ・デジタル製デジタルゲージを中心にLEDインテリアライトを組み合わせるなど、モダンなデザインとしており、パイオニア製のダブルDINサイズのオーディオユニットはアップル・カープレイにも対応している。

ICONが製作するスリフトマスタートラックは、アートモリソン(Art Morrison Enterprises)によって製作されたカスタムメイドのラダーフレームをベースに、GM製のボディパネルを組み合わせたもの。クラシックなデザインにモダンなパワートレーンを組み合わせて、シボレー・スリフトマスターを現代的に再現した車両だ。

エクステリアは基本的にオリジナルを意識しているが、テールゲートだけは現代的なラッチを採用し、スマートな印象に仕上げている。足まわりはフロントにダブルウィッシュボーン、リアに4リンクを採用。戦後間もない時期に開発されたコマーシャルトラックのものとは比較にならないほど、快適な乗り心地を楽しめる。

エンジンはGM製LS3を搭載。アルミ製ラジエーターに電動ファンを2基備える。インテークはGM製のコールドエアー、エキゾーストはオリジナルのヘッダースに2.5インチのデュアルエキゾースト。

もちろんエンジンは予算に合わせて選び放題。標準的なメニューとして用意されているGM製LS3(6.2リッター・V 型8気筒エンジン)を搭載すれば、自然吸気ながらも430馬力を発するモンスタートラックができあがる。

トランスミッションは、マニュアルシフトが好みであればトレメック製のT-56/5MT、快適なクルーザーを目指すなら4L60E のHD 版となるGM 製4L85E/4ATを組み合わせることも可能だ。

完成車の価格は$275,000〜$325,000(約2980万円〜3523万円)。アメリカでフェラーリを買う予算があれば、0-60mph(約96.6km/h)を5秒以下で走るレストモッドが手に入る。

CONTACT|ICON
WEB|https://www.icon4x4.com
PHOTO|ICON
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2021
SOURCE|Cal Vol.39


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