電動化された、まったく新しい356ロードスターの楽しみかた


ヴィンテージカーの意匠のまま完全電化させた『Eロードスター』

当初はVW製の空冷水平対向4気筒エンジンを組み合わせていた『インターメカニカ・356』だが、現在ではスバル製の水冷水平対向4気筒エンジンへとアップデートされ、動力性能はもちろん、信頼性や快適性の面でも大きく進化している。『インターメカニカ・Eロードスター』は、そんなガソリン・エンジンモデルをベースに、EVユニットへと換装させたピュアEVだ。

バンクーバーのダウンタンに本社を構える同社は、現在ポルシェ356のレプリカモデルの他に、EVシティコミューターの『SOLO(ソロ)』を生産・販売中だ。『Eロードスター』は、こうした市販モデルのEV技術を転用して開発されたモデルでもある。

このため『Eロードスター』はバンクーバー郊外の工場で従来モデル同様に鋼管フレームからボディまですべてハンドメイドで進められ、組みあがった車体を隣にある『ソロ』の組み立てラインへと送り、EVのユニットをインストールして完成させている。

この『Eロードスター』は、現在第二世代のプレ・プロダクションモデルである12台を製作中で、同社社長のヘンリー氏によれば、すでに6台のオーダーを受けているそうだ。さらに本格的なプロダクション・モデルは第三世代以降として計画されており、EVユニットをさらに軽量・小型化することを目指して開発を進められている。

現在生産中の第二世代はAC 製の最大出力100kW(134HP)を誇るモーターに45Kwhの容量を誇るリチウムイオンバッテリーを組み合わせる。フル充電にかかる時間は220Vで約6時間、一度充電を終えれば約250kmの走行が可能だ。

ちなみに、写真の第一世代はモーターを縦置きに配置し、VW製の4速MTを改造した2速MTを介してリアホイールをドライブするが、現在生産中の第二世代はモーターを横置きに配置し、トランスミッションもEV専用の1速を装備する。EVユニットも第一世代は空冷だが、第二世代以降は水冷ユニットに進化。重量の嵩むバッテリーは前後に配置され、50:50という理想的なウエイトバランスを誇るなど、ハンドリングにも配慮されている1台だ。


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