セマショー 2025(SEMA SHOW 2025)|過渡期を迎えた世界最大級の自動車イベント
- 2025/11/5
- CAR
- SEMASHOW2025, セマショー2025

毎年秋、アメリカ・ラスベガスで開催されるセマショーは、単なる自動車パーツの見本市にとどまらず、北米地域におけるカーカルチャーとマーケットの新たな動向を感じさせるイベントだ。年々変化する出展内容や演出手法は、米国自動車業界の潮流そのものを映し出す鏡ともいえる。特に今年のイベントは従来とは異なる空気感が漂いはじめていた。

▲世界最大級の展示会場であるラスベガス・コンベンションセンターは、展示スペースだけで約27万平方メートルを誇り、セマショーのような巨大イベントでも余裕をもって対応できるスケールを有する。主に5つの会場に別れており、来場者は地下トンネルを走る「LOOP」と呼ばれる無料のタクシーで移動することもできる。
「SEMA SHOW 2025(セマショー2025)」が、11月4日から7日まで、今年もラスベガス・コンベンションセンターで開催された。
1967年にスタートしたこのイベントは、自動車業界向けの見本市として発展を続けてきたもので、今回も2300社以上のブランドが出展し、140か国以上からの参加があった。
イベントは広大なコンベンションセンターを5つのブロックに分けて構成され、それぞれに明確なテーマが与えられている。中でも、パフォーマンスパーツブランドを中心とした「セントラルホール」は、これまで花形エリアとして注目されてきた。
しかし今年は、出展ブランドの変化がホール全体に顕著に現れた。大型で派手なブースは減少し、空きスペースも目立った。逆にアジアや新興国からの出展社が増え、これまでセントラルホールでは見ることが少なかった細かなパーツ展示がずらりと並ぶエリアもあった。パンデミックを機に米国のビッグ3が事実上撤退したことも、こうした変化に影響しているのだろう。
一方でトヨタやトーヨータイヤといった日本企業は存在感を強めており、後退気味のアメリカンブランドとは対照的に映った。

▲セマショー最終日の15:30から開催されるSEMA CRUISEは、セマショーのフィナーレを飾るイベント。白バイを先頭に出展車両が隊列を組んでパレードを行うもので、沿道にはショーカーを見送るために、数多くの観客が並ぶ。
もっとも、活気に沸いていたエリアもある。その一つが屋外会場の「HOONIGAN(フーニガン)」だ。
故ケン・ブロックが創設したこのブランドは、ドリフトやオフロードスポーツといったエクストリームなイメージを前面に押し出し、特設会場は常に多くの観客で賑わっていた。
また、今年は最終日の15時以降に「SEMAFEST」も開催された。このイベントは2023年に始まったもので、音楽とモータースポーツを融合させた一般向けフェスである。チケットを購入すれば一般客も会場に入場でき、「HOONIGAN」「NITRO CIRCUS MOTOMAYHEM」「HORSEPOWER RODEO」「OPTIMA UNLEASHED」「GLOBE OFDEATH」といった、ドリフトやモンスタートラック、アクロバティックなバイクショーなどのライブパフォーマンスを楽しむことができる。
このように“世界最大の自動車イベント”として知られるセマショーも、単なる見本市から、より体験性とエンターテインメント性を重視したイベントへと変化を遂げつつある。セマショーも大きな変革の時期を迎えているのだ。

▲セントラルホールに出展していた中国のボディパネル製造の専門業社。ランドクルーザー40のボディパネルも展示。
【セマショー2025記事一覧】
https://calog.net/archives/tag/semashow2025
PHOTO & TEXT|Kazutoshi AKimoto 秋元一利
PUBLISHED|2025
SOURCE|Cal Vol.67
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