電動化された、まったく新しい356ロードスターの楽しみかた

世界の自動車市場で過熱する、電気自動車(EV)の覇権争い

ご存知の通り、世界の自動車市場は電気自動車(以下EV)へと大きく舵を切っている。特に中国の台頭は見逃せない。官民一体となってEVにおける世界的な主導権を握ろうと、国を挙げてEVの研究開発、市場開拓に突き進んでいるのだ。さらに雨後のタケノコのごとく誕生しているEVヴェンチャーも加わり、EV市場の覇権争いは中国を中心に過熱する一方だ。

自動車大国、アメリカでもEV化は加速度的に進んでいる。排ガス規制に対して積極的なカリフォルニア州を中心に、EVの販売台数は年々伸張しており、インフラ網も充実化しつつある。世界最大の産油国であるアメリカだが、消費量はその生産量を大きく上回り、結果不足分を補うために中国に次ぐ世界第二位の輸入量を確保している。この巨大な石油市場は当然のごとく自動車の燃料消費によっても支えられており、EV化が進めば石油の国内消費量・輸入量が抑えられ、浮いた分を輸出することができるからだ。

もちろん、自動車産業の覇権を中国に明け渡すことも、米国にとっては許されざるべきことでもあるだろう。故に米国にとってもEVの研究開発、および市場開拓は後退することの許されない課題なのだ。イーロン・マスクが、そんな国策レベルでの課題解決に加担しているとは思えないが、間違いなくEVの販売台数はこの米国でも年々増加している。

そんなEV市場の覇権争いとは一見無縁にみえる趣味の自動車の世界にも、じわりとEV化の波が押し寄せていることをご存知だろうか。カナダ・バンクーバーに本社を構えるインターメカニカ社は、そんな趣味の世界に対して、今まったく新しい試みにチェンレンジしつつある。


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