セマショー 2024(SEMA SHOW 2024)|リングブラザース・シボレーK5ブレイザー

Ringbrothersは米ウィスコンシン州スプリンググリーンに拠点を構えるカスタムビルダーだ。毎年セマショー(SEMA SHOW)では革新的な車両を発表しており、2024年のイベントでも複数の車両を発表した。

今年発表された車両の一台が1972年製シボレーK5ブレイザーをベースにした「TUKA」だ。

この車両はオフロードとアーバンスタイルの両立を目指して製作されたもので、エンジンからインテリアに至るまで徹底的に手作業で仕上げられており、その製作には3,700時間以上の労力を費やしているというから驚きだ。

この「TUKA」の最大の特徴は、K5ブレイザーのオリジナルデザインを現代風にアレンジしつつもクラシックなシルエットを保っている点にあるだろう。

具体的にはドアの高さに合わせてテールゲートとボックスサイドを2インチ引き上げ、滑らかで一体感のあるデザインを実現している。

また、ファイバーグラス製のリアトップには現行のブレイザーから移植されたパノラマルーフが採用され、後部ウインドウにはジープ・ラングラーのものをカスタムして使用しているそうだ。

ボディはBASF Glasurit Waterborneの「Galactic Black」で仕上げられ、高級感と力強さを兼ね備えた外観となっている。

パワートレインには、GMパフォーマンスの6.2リッターLS3 V8エンジンが搭載され、525馬力と487 ft-lbsのトルクを誇る。

これに組み合わされるトランスミッションはGM製4L60EオートマチックトランスミッションとNP208トランスファーケースだ。

サスペンションは前輪にはTotal Chaos製のコントロールアーム、後輪にはカスタムのリアサスペンションとKing製のショックアブソーバーが取り付けられている。

足元にはHRE製の18インチホイールを装着し、リアシートの後ろには専用のスペアタイヤマウントも設置されている。

インテリアはデザイナーのショーン・スミスによってデザインされ、Gabe’s Custom Interiorsが製作を担当。

カーボンファイバー製のダッシュボードにはDakota Digitalの計器類が配置され、ビレット加工や3Dプリントで製作されたスイッチ類、ギアセレクター、ハンドブレーキ、カーボンファイバー製のステアリングホイールが搭載されている。

このインテリアは美しさと機能性の両立を目指したものであり、まさにRingbrothersの匠の技が光るものといえる部分だろう。

Ringbrothersの共同創業者マイク・リング氏は、「このブレイザーは私たちが目指す道のりを象徴するものである。開かれた道でも、未踏のオフロードでも、スタイルと快適さを兼ね備えた走行が楽しめるように設計した」と語る。

【セマショー2024記事一覧】
https://calog.net/archives/tag/sema-show-2024

TEXT|Kazutoshi AKimoto 秋元一利


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