
丸目2灯の懐かしいスタイリングをまとったリノカが「MOL(モル)」だ。このクルマはトヨタ・タウンエースをベースとしながらも、フロントセクションをFLEX(フレックス)オリジナルのデザインとしているのが大きな特徴。現在のクルマではほとんど使われることのなくなった丸目2灯のヘッドライトはもちろん、バンパーやボンネットなどフロント周りを丸ごとリノベーションしたカスタムコンプリートである。

▲リノカを代表するワンボックスカーのコーストライン(中央)と比較すると、ひとまわり小さなサイズであることがよくわかるMOL。もっとも、ビジネスシーンで鍛えられた車両は、後部のラゲッジスペースに大量のキャンプ道具を載せることができる。積載重量750kg仕様という頼もしい1台だ。
FLEXが製作するリノカといえば、ハイエースをベースとしたコーストラインや、ランドクルーザーをベースにした106など、どちらかというと大柄なボディサイズのモデルが主流だった。
ところが、一昨年にプロボックスをベースにしたユーロボックスを発表、女性やビギナードライバーなど運転に自信のない人でも気軽に取り扱える、取り回しのいいコンパクトなモデルがラインナップに加わったことで、ユーザーの裾野がグンと広がった。
リノカシリーズの最新モデルであるMOLも全長4mちょっとというコンパクトサイズ。都市部での移動でも気軽に使えるサイズのミニバンということで、より一層幅広い人々にアプローチできる一台となっている。もちろん、ビジネスシーンでの活躍も期待されるが、フィールドに持ち込んでもMOLは期待以上に使えるクルマになりそうだ。

▲ベースとなっているタウンエースバンは、ビジネースシーンでも人気の高い積載性能の高いトランスポーターだから、道具の多キャンプモービルとしての素質も十分だ。
テントやタープを設営する手間を省けるバッドウイングオーニングは横・後の2方向に大人2〜3人が十分にくつろげるアウトリビングを確保できる装備として人気の高いアイテム。MOLの購入時にはぜひとも装着を検討したいオプションパーツのひとつといえるだろう。
また、ユーズドカーから新車まで予算に応じてベースモデルが選べるのもまたMOLの特徴のひとつだ。今回撮影に使用した2WD・ATモデルだけでなく、4WDやMTモデルもチョイスできるので、「クルマはマニュアルでないと……」というマニアックな要求にも応えてくれる。
リノカのWEBサイトでは、7色から選べるボディカラーを含めて、さまざまな装備をセレクトし、理想の一台をWEB上で完成させるシミュレーターも用意されている。まずはWEBサイト上で自分だけのMOLを楽しんでみるのもいいだろう。

▲新車はもちろんユーズドカーをベースにしてもMOLは製作可能。今回撮影に使用した2WD・ATモデルだけでなく、4WDやMTモデルもチョイスできる。
ABOUT FLEX|フレックスとは
全国に50店舗以上を構えるハイエース、ランドクルーザーを中心にした専門店。新車・中古車はもちろん、独自にカスタムを施したコンプリートカスタムカーの「リノカ」シリーズなど、高い技術力を背景にしたユニークで個性あふれる車両の製作・販売も行っている。また、オリジナルのキャンピングカー製作にも力を入れている。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.47
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