ホノルルで話題のロケットコーヒー |1973 フォルクスワーゲン・タイプ 2・アドベンチャーキャンパー

1973 フォルクスワーゲン・タイプ 2・アドベンチャーキャンパー

ハワイ大学の構内で人気の「ロケットコーヒー」は、オレンジ色のVW・タイプ2が目印。バスをベースにしたアドヴェンチャー・キャンパーは、綺麗にペイントされた可愛いカラーリングで注目度も抜群。週末は各種のイベントにも参加しているので、ハワイで見かけたら是非声をかけてみて。

ハワイには南国特有の気候に惹かれて、アメリカ本土から多くの移住者がやってくる。ロビーとダニエルもその暖かく温暖な気候に惹かれてきたカップルだ。

彼らが住んでいたモンタナ州には、海もなかった。そこで夢の第一歩として、温暖で美しい海に囲まれたこのオアフ島へ移住することを決めたのだ。

モンタナではオーガニックコーヒーを販売していた彼らだが、そのビジネスを閉じて移住を決意したという。 

移住計画の準備として、彼らはオークションサイトで一台のタイプ2(以降バス)を落札。2800ドルの船賃を払ってハワイへ運んだ。しばらくはそのバスに住みながら、気ままな生活を楽しだ後、バスをコーヒーショップへと変身。地元で大人気となっている「ロケットコーヒー」をスタートさせた。

1973 フォルクスワーゲン・タイプ 2・アドベンチャーキャンパー

バスを選んだ理由は、「ハワイにはたくさんのフードトラックを見かけるが、バスでビジネスをしている人がいなかったんだ」とロビーは語る。

もちろん、最初から改造する予定だったので、ベース車両はハイトップのアドべェンチャー・キャンパーを選んだ。フードサービスでは発電機を用いることが多いが、煩いエンジン音を嫌って、バッテリーを使用したのも彼の提案だ。トレードマークになっている、ブラック&ホワイトのパラソルも特別に注文をしたもの。

「ハワイは暑いからね。コーヒーを買いに来てくれた人が少しでも日陰に入れたらいいなと思ったんだよ」とロビーは微笑む。

VTM-SEAというライセンスプレートはビタミンCという意味。シーは海のシーとゴロを合わせている。 

現在、彼らのバスのメンテナンス兼飲料水の給水場は、ホノルルのカカアコ地区にある。再開発により町並みが整備されつつあるカカアコは、観光客にも人気急上昇のスポットだ。このため彼らがその可愛いビジュアルのバスを停めていると、写真を撮影していく人が後を絶たない。 

平日はハワイ大学のキャンパス内で移動式カフェを運営している。毎朝7時から午後1時まで愛犬のアーニーと一緒に出勤。大学内の学生や職員たちの憩いの場所として人気だ。

ちなみに歩いて30秒の校内には、スターバックスもある。それでもわざわざ屋外に出て「ロケットコーヒー」へやってくる人が列を作るほど、ハワイ大学では人気なのだ。

「ハワイに数年住んだら次は他所へ行くの。日本に行くかもしれないわ」。ダニエルは目を輝かせながら、そんな未来を語ってくれた。もしかすると近い将来、オレンジ色のバスが目印の「ロケットコーヒー」と、日本で出会うことができるかもしれない。

CONTACT|VW CLUB OF HAWAII
WEB|https://www.vwclubofhawaii.com
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|SHINOGU SATO
PUBLISHED|2021
SOURCE|VOLKS WAGEN LIFE STYLE BOOK Vol.7


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