1950年代、60年代のアンティークな家具に彩られた室内には、リサイクルグッズが所狭しと置かれ、壁を飾っている。昔の日本の薬箱や薬瓶、牛乳箱もその仲間だ。
ワイキキの北西側に広がるマキキと呼ばれるエリア。ワイキキまでは車で10分程度で、ワイキキやダウンタウンで働く人たちのベッドタウンだ。その一角にあるコンドミニアムに彼女は暮らしている。
濱田・オーグルトリー・美和さんがこのマキキのコンドミニアムを購入したのは2009年12月。購入に際しては3つの条件があった。サーフボードの出し入れが便利な1階であること(美和さんはサーファーでもある)、専用の洗濯機と乾燥機が室内に設置されていること、そして屋根付きの駐車場が備わっていること。3つの条件を満たすこのコンドミニアムを見た瞬間に気に入り、購入を決意したという。
その後は壁をペイントしたり、インテリアを手作りしながら、現在の形になった。お気に入りはバスルーム。もともとあった壁を取り崩し、ゼロからDIYで作り直した。現在はキッチンのキャビネットも改装中だという。
好きな色はインディゴ。家具の色はダークブラウンがお気に入り。それに自分でペイントし、着色や汚れ感を加える。好きなスタイルはミッドセンチュリー、あるいは粗木、ヴィンテージ、レトロといったテイストがミックスされたもの。
ミッドセンチュリーのダイニングテーブル、ドイツ製のアンティークなライティングデスク、明治時代の掘りごたつを使ったテーブル、大正時代に作られた椅子、アメリカの50番目の州となった1959年以前にハワイで製造されたボトルやコカ・コーラのアンティークボトル、古いアルミのキャニスターやチェストなどなど。
美和さんの感性に満ち溢れた約46㎡の空間は、COZYという形容がぴったりの居心地の良さを醸し出している。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|OSAMU HONMA
PUBLISHED|2017
SOURCE|Hawaii Interior Style Book Vol.1