ビンテージに住む|カリフォルニア・スタイルの住宅

[Style.2]
【ベニスビーチに建つ新感覚アコモデーション The Rose Hotel】

ツーリストやローカルが行き交う、有名リゾート、ベニスビーチ。
メインストリートから一本裏側に入った通りに、センスのいい2階建ての建物がさり気なくある。LAのスノッブな人たちに評判になっている新しいブティックホテルを紹介しよう。

一流芸術家のセンスが生きる居心地のいい部屋

ベニスビーチにオープンしたばかりのThe Rose Hotel。白とモスグリーンでまとめられた2階建ての建物に、ビーチからの心地よい風が通り抜ける。

3人用としてソファベッド(手前)をセットしたスウィート。ストライプのラグとシーツが爽やかだ。

3人用としてソファベッド(手前)をセットしたスウィート。ストライプのラグとシーツが爽やかだ。


このさりげないブティックホテルが開業以来、ファッション関係、メディア関係のセレブたちに大人気だという。その背景には、2つの理由がある。
 
ベニスエリアはイタリア出身の不動産王、アボット・キニーによって、故郷をイメージした水路のあるリゾート地として開発された。そのアボット自身の手によって1905年に最初に建てられたのが、この建物だ。

当時は、顧客であるマフィアを接待する娼館とし一流芸術家のセンスが生きる居心地のいい部屋て使われたが、その後、みすぼらしい木賃宿に成り果てていた……。こんな逸話が業界人の興味をそそらないはずがない。

ロビーでくつろぐオーナーのグレン・ルッチ フォードさん(右)と共同経営者のダグさ ん。

ロビーでくつろぐオーナーのグレン・ルッチ フォードさん(右)と共同経営者のダグさ ん。

もうひとつの理由は、現在のオーナー、グレン・ルッチフォード氏。プラダの広告写真を手がけて有名になった、知る人ぞ知る有名フォトグラファー。GAPの最新ワールドPR写真も彼の作品だ。どれくらい有名かといえば、1日のギャラが500万円! ラフなサンダル姿からは想像ができない超一流写真家なのだ。その有名写真家がベニスの歴史的建造物をホテルに改装したのだから、評判になって当然だ。

しかし、The Rose Hotelの素晴らしさは、クラシックな背景を生かしたリラックス感だろう。サーファーが裸足のまま帰ってきても違和感のない居心地のよさは、芸術家だからこそなせる技なのかもしれない。調度品はグレン氏が自らスワップミートを回って集めたビンテージ品ばかり。ちなみに、改装費はたったの5000万円というから、驚きだ。

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