希少なピックアップトラックを題材にした オーバーランドスタイルのX350
- 2023/12/18
- CAR
- SUNWORKS MERCEDES-BENZ X350D
メルセデスベンツによる初のピックアップトラックとして2016年に発表されたのが、Xシリーズだ。残念ながら日本国内市場向けの正規輸入販売はなく、国内でも見かけることは非常に稀なモデルといえるが、カスタムショップのSUNWORKSでは、この難しい素材をオーバーランドスタイルへと見事に仕上げている。
メルセデスベンツXシリーズは日産・ルノー・三菱とのアライアンスにより生産され、日産製のプラットフォームを共用するが、ボディサイズは拡大されており、スタイリング面ではしっかりとメルセデスベンツらしさを強調した一台だった。
トップグレードには3.0リッター・V6ディーゼルターボが搭載され、駆動方式は後輪駆動と4輪駆動の2種類。残念ながら2020年には生産を終了したことから生産台数も少なく、今となっては非常にレアなモデルといえる。
プレミアムピックアップとしてリリースされたこのクルマを、滋賀県東近江市でオンリーワンのカスタムカー製作を得意とするSUNWORKSが手がけたのがご覧の車両だ。
ショップオーナーの出路さんの愛車として、同時にデモカーとして製作されたクルマは、オーバーランドをイメージしながら、内外装から足まわりに至るまで丁寧に作り込まれている。中でも特に注目したいのがルーフラックだ。
ピックアップトラックにラックを装着する場合、通常は長さの短い製品を取り付けることになるが、それでは積載量も小さくなってしまうし、全体のバランスも悪い。
そこでSUNWORKSではオリジナルのベッドラックを製作することで、ロングサイズのルーフラックを装着できるようにしている。
製品そのものはフロントランナー製を使用しているが、後部キャビンを持つSUVと同様の長さとしたことで、ダーチ製のルーフトップテントも取り付けできるようになった。
荷台部分にはそのベッドラックに固定する形でアルキャブ製のツールボックスを左右に配置。防錆・耐塩害効果の高い特殊塗料ラインXを使ったグリルガードも装着し、見た目の印象もワイルドに仕立てている。
車体後方にはS+(エスプラス)のキャリアも取り付けられており、正規販売店として取り扱うEバイク・スーパー73を積んだ姿も様になっている。
希少モデルゆえに市販のパーツも少ないはずだが、創意工夫を経て製作された車両の完成度は“さすがプロショップの仕事”といえるものだ。
OWNER_WATARU DEJI
カーショップ「SUNWORKS」のオーナー。ヴィンテージから現行モデルまで車種を問わずカスタムを手掛けており、希少モデルにも対応できる。ギア好きが高じて2018年にキャンプ用品の専門店「Burn Freely」もオープン。最近は電動アシスト自転車のスーパー73もお気に入りだ。
Instagram@dizzy_and_0106
CONTACT|SUNWORKS
WEB|https://sunworks309.com/
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.51
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