セマショー 2022(SEMA SHOW 2022)|アメリカ最大の自動車見本市が開幕 (イベントレポート編)

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

2022年10月31日より、米ラスベガスで世界最大級のアフターパーツトレードショー「セマショー(SEMA SHOW)」が開幕した。パンデミックの影響で2020年には長い歴史の中で初めてリアルイベントを中止したセマショー。 2021年は早々にイベントを再開し、今年は出展者も来場者も戻ってきたかのように思えたが、一部の自動車メーカーやパーツブランドは今回もブースを構えることはなかった。一方でオーバーランド(Over Land)を始めとするオフロードカスタムや、煌びやかなハイリフトのカスタムトラックなどが勢力を伸ばしており、EVカスタムも展示台数を増加させている。ニューウェーブやニュースタイルが世界中に披露されるという、セマショー本来の魅力はまだまだ健在だ。

世界中から7万人以上の自動車業界関係者が集まるという「セマショー」が、今年も米ラスベガスで10月31日より開催された。

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

セマショーの会場ではテスラが協賛した「LSCC LOOP」が無料で運行している。館内にいくつものステーションを設け、互いを地下トンネルで繋げて来場者を希望のホールへと送り届けてくれるのだ。

ボクはこのセマショーへ28年前の1994年に初めて取材で訪れ、以来通算で20回ほど取材を重ねてきた。最後に訪れたのは2019年。今回はパンデミック以来、3年ぶりのセマショーとなった。

1994年当時、すでにラスベガスで開催されていたショーはまだまだホットロッド&カスタムがイベントの中心で、次いで目についたのがオフロードカスタムやローライダーだった。ラスベガスコンベンションセンター(以下LVCC)は今よりもずっと小さかったが、それでもプレスデーの4日間会場に通い詰めるのは体力的にもかなりしんどい取材だったのをよく覚えている。

なにせ10歩進むと次のブースが現れ、一点の曇りもないほど磨き込まれた目も眩むようなショーカーが次々と現れるのだから取材は遅々として進まない。気になるクルマを片っ端から撮影するとポジフィルムは2ケース(40本)以上になり、帰国の際は現像前のフォルムをまるで宝物でも持っているかのように、大事に抱えながら飛行機に搭乗した。

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

南ホール2階はツールやリペアパーツのブース。派手なショーカーは少ないが、本来の見本市としての姿を垣間見ることができる。

21世紀に入る頃から、そのセマショーにも徐々に変化が見られるようになってきた。カスタムスタイルの多様化が一層進み、ヨーロッパや日本のカーカルチャーが融合していったからだ。

ショーカーにも変化が現れ、欧州製のスーパースポーツや日本車が急激に増えていった。さらにここ10年ほどは自動車メーカーのプロモーション色が強くなり、新車のローンチと同時にカスタムされた車両が会場中を埋め尽くすようになった。

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

GMがブースを展開していたセンターホールの中央部に出展したダッジ。旧ビッグスリーの中で唯一セマショーへの出展を続けるブランドだ。

2020年、パンデミックが世界中を席巻した結果、セマショーはさらに大きな変化に見舞われた。早々にイベントを再開したものの、ショーを支えてきた自動車メーカーは戻ってこなかったのだ。かつてセンターホールの入口側を陣取っていたフォードと、同ホールの中央に大きなブースを構えていたGMが撤退した結果、フォードの定位置にはトヨタが、GMの場所にはダッジがブースを構えることになった。

幕張メッセの倍以上あるというLVCCには、空きブースも散見された。老舗のパーツブランドの中にはついにブースを発見できなかった存在もある。

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

かつてフォード(Ford)がブースを展開していたセンターホールの入口部にはトヨタ(Toyota)&レクサス(Lexus)が出展。新型のトヨタ・タンドラやレクサス・LX600のカスタムスタイルも展示。

よく知ったホットロッド・ブランドの姿がいくつか見られなかったのは少し寂しい気もするが、それでも今年のセマショーはビッグスリーのプロモーション色が薄まったことで、20世紀後半に見られたような多種多様なカスタムカルチャーが混在するイベントに戻ったかのように思える。

GTRの隣にモンスタートラックが並び、列の最後に空冷のVWが並んでいる。肌の色や言語の違い、文化や慣習の違いを一切合切飲み込んで、クルマ好きが一緒になって楽しむ。「いかにもアメリカらしい、懐の深いカーショーが帰ってきた」、というべきではなのかもしれない。

なお、掲載車両にクラシックモデル、ホットロッド&カスタム、ピックアップトラックが多いのは取材したボクの趣味趣向によるもの。その点はあらかじめご了承いただきたい。

セマショー2022|2022 SEMA SHOW

現在は日本でも事業を展開しているムーンアイズ(MOONEYES)は、SEMAのオリジナルメンバー。かつてのホットロッド&カスタム・パーツサプライヤーの中で“いつもの場所”にブースを設けている数少ない老舗ブランドだ。

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ABOUT SEMA SHOW|「セマショー」とは
「セマショー」は米国自動車用品工業会(Specialty Equipment Market Association=SEMA)が主催する世界最大級のアフターパーツトレードショー。1963年にMOONEYS(ムーンアイズ)、BELL(ベル)、ISKEY(イスキー)、Edelbrock(エーデルブロック)などのパーツサプライヤーにより結成され、現在は米国だけでなく世界中から6000以上の自動車、部品、販売業者などの企業・団体が参加している(本拠はロサンゼルス近郊のカリフォルニア州ダイヤモンドバー)。そのSEMA が主催するのが「セマショー」だ。イベントは1967年にロサンゼルスのドジャース・スタジアムで第一回が開催され、1984年にラスベガスへ開催場所を移転、以来毎年11月の第一週にラスベガスコンベンションセンター(LVCC)で開催されている。ちなみに年々拡張と続けてきたLVCCは、現在屋内床面積だけでも約5.5万坪。幕張メッセ(約2.2万坪)の倍以上ある。

イベント概要|ABOUT EVENT
イベント名 セマショー2022(SEMA SHOW 2022)
開催日 2022年10月31日〜11月3日
場所 ラスベガス・コンベンションセンター(アメリカ・ネバダ州ラスベガス)
主催 SEMA
WEB https://www.semashow.com/
注意 「セマショー」は一般非公開の自動車産業関係者向けのイベント。入場には事前の申請(有料)が必要。

※本記事は出版物(本誌)よりも先に、Cal Online(https://calog.net)にてオンライン版の記事を先行公開した「デジタルファーストアーティクル」にて制作されたものです。

CONTACT|SEMA
WEB|https://www.semashow.com/
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|Cal Vol.49

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