Good old america|旧道ルート66の道中において、もっとも険しい標高1082mの峠道

Route66|ルート66

アリゾナ州北西部にあるブラック・マウンテン(Black Mountain)は、フーバーダムから南流するコロラド川の東岸に接している長さ121km、幅21kmを誇る山脈だ。最高峰は標高1663mのパーキンス山で、ネバダやカリフォルニアとの州境にも接している。

つまり、シカゴから西へ向かった場合、カリフォルニアを目前とするルート66上に聳え立つ、ゴール終盤における最大の難関ともいえる峠道だった。

キングマンからルート66を西へ向かうと、やがて道は登り坂へと変わり、道幅も途端に狭くなる。標高が上がってもガードレールはなく、油断しているとコーナーの先から野生のロバが飛び出すこともある。

ルートはもっとも標高が高い「シットグリーブス・パス(Sitgreaves Pass)」が頂点になり、標高1082mへ至る。1920年代後半から30年代にかけて、庶民の手にやっと手に入り始めた自動車に乗った当時の人々が、どんな思いでこの山路を上り、下っていったのだろうか。

Sitgreaves Pass
Golden Valley, AZ 86413
標高1082mのシットグリーブス・パス(Sitgreaves Pass)からカリフォルニア方向を見下ろす。眼下を走っているのが旧道ルート66で、少し下がったところにモハベ砂漠を見下ろす展望台もある。このルートは現在オートマンハイウェイ(Oatman Hwy)と呼ばれている。峠道はガードレールのない箇所も多く、コーナーの先に突然野生のロバが現れることも多い。運転はくれぐれも慎重に。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.50


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