日本RV協会が主催するキャンピングカーの祭典「ジャパンキャンピングカーショー2023」が千葉県の幕張メッセで開催された。名古屋・大阪・東北・北海道など、全国各地で開催される同会主催のイベント。中でも年間最大級の開催規模を誇るのがこのイベントだ。
▲ハイエースやランドクルーザーの専門店として知られる「FLEX」からは合計7台ものオリジナル・キャンピングカーが展示された。
イベントを主催する一般社団法人日本RV協会(以下JRVA)は、キャンピングカー関連市場のデータをまとめた「キャンピングカー白書」を毎年発行している。
2022年度版のレポートによれば、国内のキャンピングカー保有台数は、2005年の調査開始以来増加を続けており、その保有台数は13万台超を数える結果になったという。中でも特に人気を誇っているのは400〜500万円台の車両で、次いで600〜700万円台が続く。
かつてはリタイア後のシニア層が中心だったユーザー層も徐々に若返りを見せており、近年は50代、40代のオーナーがボリュームゾーンを形成しているそうだ。
新規のキャンピングカーオーナーはキャンプを卒業して車中泊へとステップアップしていくケースも多いが、テント泊と車中泊を上手に使い分けているオーナーも少なくないようだ。
また、近年は「バンライフ(VAN LIFE)」や「オーバーランド(OVERLAND)」といったスタイルが注目を浴び、車中泊を楽しむユーザーも増えてきた。
欧米の文化として捉えられてきたキャンピングカーは、もはやひとつのアウトドアスタイルとして確固たるポジションを確立している。
「ジャパンキャンピングカーショー2023」では、こうした背景の下で続々とリリースされた新型のキャンピングカーがズラリと並び、数多くのファンに取り囲まれた。
▲「FLEX」が独自に開発した本格キャンピングカー「MOBY DICK」。
▲「MOBY DICK」はハイエースをベースに車内を有効活用、さまざまなシートレイアウトを可能にしている。
▲新発表された「WOOD VILLAGE」は車中泊も能にしたアクティブなワンボックスカー。
▲内装に天然木を使用し、まるでログキャビンのような室内に仕立ててある。
▲「FLEX」から出展されたペット専用モデルの「DOG VAN」。ケージごと移動できる可変式のリアベッドスペースが備わっている。
▲メルセデスベンツ・スプリンターの好敵手として日本市場へ参入したフィアット・デュカト。
▲ベースモデルは車内で立ったまま作業ができるほど、余裕の室内高を誇る。キャンピングカーのベースとしてはもちろん、さまざまな業務用途に適した一台だ。
▲完全にスケルトンな「新製品開発研究所」製のトレーラー。積載重量320kgの多用途モデル。
▲横・後の2方向が開閉するため、大型のギア類を持ち運ぶのもOK 。
▲スタイルのあるバンライフ・モービルを数々製作してきた「セドナ」からもウッドパネルを活用したハイエース「サンライズ」が出展された。
▲「サンライズ」のリアキャビンはフルサイズのダブルベッド並み。ベッドに横たわると、まるでログキャビンのような視界が広がる。
▲ハイエースをベースにした「セドナ・レイクサイド」。
▲スタイルのあるキッチンは、ちょっとしたカフェのような雰囲気。絵になるキャンピングカーだ。
▲時には働くクルマとして、時にはトランスポーターとしても活用されるフィアット・デュカト。その無限の可能性を示すような「ホワイトハウス」のブース。
▲デュカトの荷室。4輪バギーを車体に飲み込むなんて離れ業は、国産ワンボックスでは真似できない。
▲ジムニーフェイスを移植したスズキ・エブリィをべースにしたコンパクトなキャンピングカー。なんと、ここまで仕上げても200万円台。
▲フルサイズのキャンピングトレーラーは「トーザイアテオ」から出展されたホビー・495UL Excellent Edition。大人4人が快適に滞在できるスペース・装備を備えた夢のラグジュアリーモデル。
▲ユニークなキャンピングカーを取り揃える「トイファクトリー」製のフィアット・デュカト。特に断熱性能にこだわった一台だ。
▲ハイエースが幅を利かせるワンボックス・キャンパーの中では、かなり珍しい「Kワークス」製デリカ・べースのキャンパー。
▲快適な車中泊を楽しめるインテリアに、オフロード・テイストを味わえるスタイリングの融合。インテリアのカラーもシックな色合いでまとめている。
▲トレーラーの可能性を広げる新しいスタイルが「Kワークス」のガレージスタイル。
▲ほぼスケルトンなトレーラーの内部に、コットを置いてベッドとして利用。広々としたスペースにはバイクや自転車を格納できる。
▲「ダイレクトカーズ」のDrtve 江の島というキャブコン。
▲ハイエースをベースにした「ダイレクトカーズ」のリトリートアニバーサリー。両サイドにベンチシートを配置したシンプルなレイアウトと、スライドアウトするキッチンが装備されている。
▲現行モデルのハイラックスをベースにした4WDキャンピングカーが「ダイレクトカーズ」からデビュー。
▲ハイラックスの荷台パネルを再利用したカーゴトレーラーも発表された。
ジャパンキャンピングカーショーとは
「日本にキャンピングカーというカルチャーを。」というテーマで開催される自動車イベント。千葉県の幕張メッセで開催される「ジャパンキャンピングカーショー2023」を筆頭に、名古屋・大阪・東北・北海道などの全国各地で同会主催のキャンピングカーイベントが開催される。
CONTACT|日本RV協会
WEB|https://jrva-event.com
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.51
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