趣味が多彩な人には、さまざまな荷物を積載できる多目的なトランスポーターが有用だ。アクティブなアウトドアスポーツを楽しむ清水さんもまた、その高い積載
性と個性あふれる存在感に魅了され、バナゴン(T3)を手に入れた。あまりにも使い勝手のいい1台を手にしてからは、さらに趣味の幅が広がったという。
フォルクスワーゲン・タイプ2の後継モデルとして、1979年に登場したトランスポーター(T3)は、北米ではバナゴン、欧州ではカラベルと名付けられ、多目的に使えるマルチパーパスビークルとして人気を博した1台だ。初期モデルはすでに生産から半世紀を経ており、市場ではクラシックカーの1モデルとして認知されているが、ドイツ車ならではの堅牢性や、時代に左右されない不変的な優れたデザインから、いまだに数多くのファンに支えられ、仕事からプライベートまで現役で活躍する個体も数多い。
埼玉県鴻巣市で寿司屋を営む寿司職人の清水さんも、そんな使い勝手に溢れるトランスポーターに魅了されたひとりだ。 じつはGTIからCLi、そして再びGTIと、フォルクスワーゲン・ゴルフII(第2世代モデル)ばかり3台を乗り継いだという根っからのゴルフ・フリーク。ところが、年齢を重ね、家族も増えたことから、いよいよ手狭になり、以前より夢に描いてきたヴァナゴンへのステップアップを考え始めたという。
2021年6月に納車されたという車両は、専門店の「GAKUYA」が輸入した1988年モデル。家族を乗せて地方まで走ることも多いことから、機関系は納車前にオーバーホールをしてもらい、しっかりとメンテナンスされた個体を手に入れた。
趣味はゴルフII 時代からバス・フィッシング。中でも清水さんはルアーやワームなどを使わず、水面や極めて浅い水中で獲物を狙う“トップウォーター”が専門。釣果はあまり期待できないそうだが、ブラックバスが喰いつくフッキングの瞬間を目にすることができるのが、何よりも楽しみだという。
釣行のため、時には中部や東北まで遠征することもあるそうだが、バナゴンに乗り換えてからは積載する荷物も気にせず、長距離を一気に走破することができるようになった。「荷物を気にせず積み込めるようになったのは、バナゴンに乗り換えて良かった、と思える瞬間ですね」。
清水さんはバスフィッシング以外にもカヌーや自転車、スキーなど、さまざまなアウトドアスポーツも楽しむ。ルーフには重量のあるカナディアンカヌーを積載するためにキャリアを4本装着。背面にもパウルヘンのサイクルキャリアを固定している。
バナゴンが納車されてからは、さらに家族で楽しむキャンプという趣味も加わった。多目的なバナゴンは、オーナーが多彩な趣味を持つほど活躍の場も広がる。趣味の多い人にはもちろん、趣味のない人が趣味を見つけるためにも、多目的なバナゴンは有用なのだ。
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WEB_http://www.e-gakuya.com
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2021
SOURCE|Cal Vol.43