ラブ・バグを生産したハンソン・トレーラーセールスは、1948年にヘンリー・ハンソンによって創業された。同社は代表的なラブ・バグの生産のみならず、カスタムコーチと呼ばれるより大きなトレーラーも生産していた。それもあってか経営的に行き詰まりを迎えてしまう。そこで1952年からはラブ・バグの生産のみ行い、大型トレーラーの生産はケンズキルが引き継ぐこととなった。
ハンソン・トレーラーセールスは1958年までラブ・バグの生産を続けたが、ついに、それすらもケンズキルへと移譲することとなった。ケンズキルは1960年までラブ・バグを製造したという。
ラブ・バグには10フィートから20フィートまでのものがあり、トレーラー内部は広々としたキャビネットスペース、4席を備えたダイニング、冷蔵庫、ストーブ、シンク、ベッドにもなるダイニングが含まれていた。室内で4人が寝ることができたが、バスルームは設置されることはなかった。
ベッドサイドにはマガジンラックがあり、プライベートスペースを確保できるよう天幕のオプションもあった。展示のラブ・バグは1952年製造のもので、インテリアはほとんどオリジナルの状態を保ったものだという。
オーナーのジュディ・スタンさんのセンスのいいコーディネートが施されており、彼女がいつくしむようにラブ・バグをメンテナンスしていることがわかる。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|Cal
PUBLISHED|2017
SOURCE|キャンプ・グッズ・マガジン Vol.1