重量感、存在感ともに横綱級という『ogawa リビングシェルターV』。キャンパーの復活を望む声の高まりに応じて、昨年、8年ぶりに再登場したこのモデル、果たして1人で設営すると、どの程度の時間を要するのだろうか? 人気商品の理由に迫る。
収納袋2袋、総重量約24㎏。完成図を確認すると機能も満載。設営日があいにくの雨となったことも相まって、正直これは苦戦するぞと覚悟していた。しかし、である。取扱説明書の組立方法を落ち着いて読んでみると、意外に工程は少ない。太いポールにビビっていたが、ていねいに「前面右」「前面左」「LEG」などと記されていて、ありがちな「あべこべに組み立ててしまって、やり直し」ということはない。ポールも地面で組み立てていくので、さほどの力は不要で、1人で問題なく組み上げることができる。なにより説明書の記述がていねいなので、初心者でもわかりやすいのが高ポイント。ライナーシートの取り付けもフックをかけるだけの作業なので楽々だ。
最大の難関は幕体を被せることだろう。穏やかな日だったら1人でフワッとできてしまうに違いないが、風雨の日にはできれば2人で作業したほうがよいだろう。もちろん、1人でも問題はないのだが。以降は早送りで説明するが、テントを完全に立ち上げ、幕体をフレームに固定して張り綱でテントを補強、で完成である。天候、そして初設営ということで1時間弱を要したが、慣れれば1人でも20分で完成するだろう。
太いポールはガッチリとシェルターを支え安心感を与えてくれる。ロッジ型の持つ居住性の高さと設営の簡易さが実現されていた。スクリーンシェルターは全面フルスクリーンの解放感を味わえる。張り出しポールも同梱されていてタープにもなる。また、ライナーシートを標準装備し、結露の滴下を抑制と至れり尽くせり。そのうえロッジやドームテントと接続し、リビングルームを拡大することもできる。標準装備の充実と機能拡張の幅広さ。キャンプの可能性を広げてくれるコストパフォーマンスの高い商品といえるだろう。
今回の雨天決行の設営で実感したのが、太いポールは強度があり、風雨に強いということ。重量はあるが、それだけ安心感もあった。なんといっても、風雪に耐えてくれることがテントの命。基本に忠実な老舗の意地を感じた。また、説明書がわかりやすかったということもあるが、設営が思いのほか楽であったことも、ファンが多い理由だろう。
【INFORMATION】
PRODUCT|ogawa リビングシェルターV(OGAWA LIVING SHELTER V)
PRICE|9万5000円(税別)
WEIGHT|幕体:約8.4kg ポール:約16.1kgKg
MATERIAL|フライ:ポリエステル 210d(耐水圧1,800mm) / ポール:スチールφ22mm(張り出しポールΦ19mm)
SIZE|幅360㎝ × 高さ220㎝ × 奥行360㎝
CAPACITY|4-5人
PACKAGE SIZE|94㎝ × 34㎝ × 52㎝
COLOR|ブラウン × サンド × レッド
CONTACT|ogawa
WEB|http://www.campal.co.jp
※スペックやデータは紙面掲載時のものです。最新の情報は上記WEBサイトなどでご確認ください。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|Camp Goods Magazine
PUBLISHED|2017
SOURCE|キャンプ・グッズ・マガジン Vol.1