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普遍の魅力を備えたクラシックな暮らし|Topanga State Park, California

「昨夜はボブ・キャット(オオヤマネコ)を見たわ。鹿は毎日のように私たちの庭を横切って、私たちに挨拶するの」。出迎えてくれた奥さんのサオリさんは開口一番、自然豊かな家の環境を伝えてくれた。

広いデッキから外を眺めると、そこから見えるのは一面の森。人工物はひとつも視界に入らない。聞こえてくるのは鳥のさえずりのみの静寂の世界だ。ロサンゼルスのダウンタウンから1 時間弱というロケーションからは想像できない別天地がそこには広がっていた。

プロ・スノーボーダーとして世界を湧かせてきたエディー・ウォールが、ヴェニス・ビーチでの華やかな暮らしを捨ててこの地に移って約1 年。理由は「ピースフルな場所でサオリと暮らしたかった」というものだ。エディ夫妻は現在でも仕事で世界中を飛び回っている。貴重な二人きりの時間は静かな家で過ごしたいというのは当然のことだろう。1972 年に建てられたこの家の巨大なガラス窓に囲まれた広いリビングスペースは、陽光にあふれ、まるで屋外にいるかのよう。

柱をはじめ階段などに使用されている木材はサンタモニカの桟橋で実際に使われていたものをリユースしているとのことで、長い間、波風にさらされていたことを物語るその木肌は家に重厚感を与えている。ヴィンテージ感にあふれるクラシカルな家にフィットするインテリアは、もちろんエディ夫妻がセレクトしたもの。その基準をたずねると「とりたててこだわっているわけではないんだ。ローズボールのスワップミートで気に入ったものをインテリアに加えるって感じかな」とさらりと語る。

サオリさんは「ヴィンテージなものは、本物の素材が使われているからいいの。新しいものはどこかフェイクな感じがして、私たちの暮らしには必要ないと感じるの」。そんな2 人のくつろぎタイムはアナログプレーヤーで楽しむクラシック・ロック。「デジタルな音源も悪くはないけれど、やはり音楽の深みを味わえるのはアナログレコードだね。柔らかな音で人が音楽を奏でているという実感があるよ」。

そして、もうひとつ驚かせてくれたのがカセットテープのコレクションだ。半世紀前から時が止まったかのような錯覚に陥る。自然の中で熟成されたクラシックなヴィンテージ・ハウスでの暮らしは、ヘンリー・デイビッド・ソローの時代からのアメリカのDNAが継承されていることを実感させられた。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|Cal
PUBLISHED|2017
SOURCE|Cal #19


WTW AOYAMA 1966 VW TYPE-1 SEDAN|Tokyo, JPN

ファッションデザイナーのクラシックモダン・ライフ|San Juan Capistrano, California

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