Pacific Coast Highway — California Blue —

ゴールでもスタートでも楽しい、南カリフォルニアの空と海

北カリフォルニアから南カリフォルニアまで、PCHで旅した距離はおよそ1000マイル(1600㎞)に及ぶ。サンフランシスコを起点に、伝統的でヒストリックなカリフォルニア北端へのルートは、アートや芸術が栄えるメンドシーノからレッドウッド国立公園、古い街並みを残すユーレカを通過し、オレゴンとの州境へと至る。まさに「静」なるルートといえるだろう。

一方、サンフランシスコから南に向かって進むと、北カリフォルニアを代表するリゾートエリアとして知られるモントレーを通過し、雄大な自然美が残されたビッグ・サーや美しい海岸線が続くサンタバーバラへと至る。さらに南下すれば、マリブやサンタモニカ、ベニスビーチ、ハンティントンビーチにニューポートビーチなど、世界でも有数の美しさを誇るビーチシティが連なっている。空を見上げればパームツリーが並び立つ海岸線にカラフルで豪華なビーチハウスの数々。エネルギッシュな南カリフォルニアへの旅は、新しいトレンドやユースカルチャーと出会う、まさに「動」なるルートといえるのだ。

PCHこと、カリフォルニア州道1号線は、南北に広がるそんなカリフォルニアの文化を繋ぐ点と線であった。事実、クルマで走り抜けた南カリフォルニアのロードトリップでは、驚きと発見、感動に出会い、刻一刻と変わる天候や観光ガイドには載っていない魅力溢れる街、言葉を必要としない美しい光景に巡りあえた。道中では小さなトラブルや思わぬハプニングにも遭遇したが、振り返ってみればそれがまた旅の思い出を印象強くしてくれた。

カリフォルニアに根付く様々な文化に出会うことができる道、それがパシフィックコーストハイウェイ”PCH”なのだ。南北を繋ぐインターステートハイウェイ5号線や、バイパス的な役割を担うフリーウェイ101号線を使って、目的の道まで一気に走るのもいいだろうが、ほんの少し時間に余裕があるのなら、アメリカ・カリフォルニアへの旅では、PCHの様なローカルハイウェイを走ってみる事をぜひおススメしたい。

PHOTOGRAPHS|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|AKIHITO NAGANO
SOURCE|Cal Magazine #06

※編集部注:本記事はCal #06に掲載された記事を一部抜粋したものです。

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